子どもって素敵

おばさんの子育て知恵袋と徒然なる日々

子どものきもちと親の気持ち🎈🌻

約30年もの昔、このブログのタイトルである「子どもって素敵」というタイトルで、そのころ勤めていた保育園の子どもたちの写真集を自費で出版しました。


20歳の誕生日に、姉が買ってくれた1台のカメラをきっかけに、子どもたちの自然な姿を約10年間撮りためていたものを1冊の写真集に収めました。
出版の諸々を担当してくれたのは、その頃一緒に劇団でお芝居をしていた友人。
文章の編集も担当してくれました。


その中のひとつのエピソード。
そのころ何歳を担当していたのかな?2歳だったような気もしますが。
ある日子どもたちと一緒に狭い園庭の花壇にひまわりの種を植えました。
子どもたちに自由に種を撒かせてしまったので、狭い場所から必死で芽を出そうとしているひまわり、その必死な姿がかわいくて愛おしくて、ひとつ残らず育てたいと思いました。
狭い空間に沢山の種を撒いたのが失敗のはじまりだったのですが…。
このままでは1本も育たないと思い、プランターに移し替えたり、間引きしたりしたのですが、まだまだ余っていたので自分のアパートに持っていき、庭はないので小さなプランターに所せましと植え替えました。
ひまわりはその期待に応えようと必死で細い茎をのばしたのですが、結局ダメになり、残ったものをまた園に持っていき、なるべく豊富な土に植え替えるとようやく太陽と土の本来の場所に移ったひまわりは茎が細くても花をつけてくれました。その経験を通して感じたことは、私たち大人は子どもの為とか子どもにとって必要とかを考えて大人目線で「こどものため」を行っています。
果たしてそれが本当「こどものため」なのか?もしかしたら子どもが求めていることはもっと違って、子どもが必要としていることはもっと違うんじゃないのかな?と感じたことを綴りました。


以前、ある保護者の方が「こどものため」に仕事を休んで時間をつくってあげようと思いました。でもどうしても1日は取れなかったので午前中だけとり、午後は園に預けることにしました。「こどものため」だけど自分の都合にこどもを合わせたのです。
その子は別れるとき大泣きでした。当然です。
だっていつもと違う朝のルーテイン、今日はお休みなんだと子どもはどんなに小さくても感じています。
お仕事がお休みと言葉に出さなくても、子どもは親の様子をみて感じているのです。
保育園や幼稚園に行けば子どもたちは楽しく過ごせるからいいでしょうと親は思いますが、子どもにとっても大人にとっても一番安らぐのはお家なんです。
私はよくお話するのは、ママたちが仕事にいくのと同じ、子どもたちも保育園に仕事に来ているんだよ。社会のストレスは同じように感じているんだよとお話します。


私は約30年前に書いたこのエピソードを今でも気持ちは変わらず思っています。
子育てに正解はないとはおもいますが、「こどものため」を名目にして大人はきっと子どもだからわからないとか子どもは理解できないから私が決める。と考えがちです。
勿論それも間違ってはいませんが、こどもにも「意志」があるんだ。子どもにも感じる力はもともと備わっている事を信じて尊重出来たらいいなと思います。


そんなことを久しぶりに本棚から自分の写真集を見つけて読んで、また初心にかえなきゃと思いました。